そのご意見のうちの「USDAに見習って…」に関してですが、この認定を受けた化粧品は一般的にUSDAオーガニックコスメと呼ばれていて、これが今回の記事のテーマとなります。このUSDAのオーガニック認証制度の正式名は“USDA
National Organic Program (NOP) regulation”であり、この制度は食品(農産物と農産物加工品)だけでなく、化粧品にも適用可能となります。いわば、国によるお墨付きの商品を、製造したり販売することが可能というわけです。日本の場合は農林水産省によって、食品のみにオーガニックのお墨付きを付与することが可能となります。
以上のように、アメリカ政府が化粧品にもオーガニック認証制度を設けたことは、決して成功とはいえないでしょう。メーカー側や販売者側は大きな利益を得ることができたかも知れませんが、誤解した少なからずの消費者が被害を被っています。このような状況に陥るのであれば、USDAオーガニックコスメの認証制度は、実施しなかったほうがよかったのではと思います。また日本においても、オーガニックコスメ制度は実施すべきでなないでしょう。場合によっては、アメリカ以上の混乱が生じる可能性があります。「オーガニック化粧品にこだわる人 vs パッケージ等で決める人」と題した別の記事にも書きましたが、日本にはその土壌があります。