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GKU平成のまとめ 第2章
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( 前章 よりの続き) この章では、グリチルリチン酸ジカリウムのメリット(表向きの配合目的と低俗な配合目的)とデメリット/副作用について、記述したいと思います。 −1.表の配合目的 化粧品製造会社が化粧水等コスメや薬用化粧水等医薬部外品にグリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)を配合する目的は、抗炎症効果・抗アレルギー効果を狙ってのものです。しかし化粧品はもとより薬用化粧品についても、皮膚への作用が緩やかであるべきとの法令的な制限により、「肌荒れ防止」といった効能にとどまっています。 この場合の「肌荒れ」とは、既にお肌が何らかの原因で生じていると捉えることもできます。しかし化粧品メーカーのグリチルリチン酸ジカリウムを配合する主目的は、その化粧品や薬用化粧品に含まれている他の化粧品成分の刺激によって引き起こされる、肌荒れの防止です。とくにボタニカル成分が豊富に配合されているコスメの場合は、配合されているボタニカル成分の数だけ、アレルギーのリスクは高まります。大半の植物成分には、アレルゲンが含まれているからです。 そういった場合にグリチルリチン酸ジカリウムがもつ血流抑制作用や免疫抑制作用で、肌荒れを抑え込もうということです。ですからグリチルリチン酸ジカリウムは、お肌が弱い敏感肌の方やアレルギー体質に方には、心強い味方といえるかもしれません。 この抗炎症効果や抗アレルギー効果は、消費者がそのスキンケア製品を使用した際に肌トラブルが生じないための、化粧品メーカー側の配慮とも言えます。しかしこれを裏返せば、化粧品を誰のお肌にも合うようにするために、グリチルリチン酸ジカリウムを配合するということであり、むしろ製造者側のメリットである性質が大きいといえるでしょう。 化粧品メーカー側としては、大量生産でコストを下げるために、万人受けする製品を製造する必要があります。単純な配合だけでは消費者の目には魅力的な製品とは映らないため、全成分中に話題の美肌成分などを散りばめて、できるだけゴージャスな雰囲気を作り上げる必要があります。しかし配合成分の種類が増えるれば増えるほど、刺激性接触皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎等の肌トラブルの危険性は高まります。「シンプルイズベスト」という言葉は化粧品の安全性にも当てはまるのですが、「シンプル」より「ゴージャス」をお求めの方が大勢のようです。 そこで便利な道具として配合されるのが、このグリチルリチン酸ジカリウムというわけです。グリチルリチン酸ジカリウムにはステロイド様作用があり、血管を収縮させて血行を抑える作用があります。化粧水等コスメに含有されている美肌成分でアレルギー性皮膚炎が生じた場合は、塗布した部位に血行不全を生じさせることにより、その炎症を抑え込んだり軽微にする効果があるわけです。 (ブログ分割記事 ココログ@ / ココログA/はてな/アメブロ/Blogger) −2.裏の配合目的(低俗な悪用) そしてグリチルリチン酸ジカリウムには、もうひとつの配合目的があります。それは美白効果を狙ってのものです。炎症やアレルギーを鎮静化させるほどの血行阻害効果があるわけですから、病的な白さではあるものの強力な美白効果があります。この美白効果をメリットとする美白化粧水や美白美容液や薬用化粧品、そして洗顔石鹸などが、実店舗やオンラインショップなどでたくさん販売されています。 じつは化粧品だけでなく医薬部外品であっても、すでに黒ずんでいるお肌を白くするという効果効能は、法律により標榜してはならないことになっています。グリチルリチン酸ジカリウムが配合されている化粧品や医薬部外品で、そのような宣伝をしている場合は、まず間違いなく同化粧品成分で、血行を阻害していると考えて差し支えないでしょう。後段でご説明いたしますが、これは乙女心をくすぐる非常に低俗な手法であり、大きな問題や危険性をはらんでいます。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) −3.GKUのデメリット 老廃物が溜まる汚肌効果 前項ではまず「美白効果」をあげましたが、グリチルリチン酸ジカリウムによる美白効果とは、透き通るような健康で美しいお肌へ導く、本来の美白効果とは異なります。グリチルリチン酸ジカリウムのもつ美白効果とは、血行を阻害して病的に白くみせるだけですから「偽美白効果」であり、後々に高い代償を支払うことになります。その代償とは「美肌」であり、グリチルリチン酸ジカリウム配合コスメを使用することは、大なり小なりお肌は美しさを確実に失います。じつはグリチルリチン酸ジカリウム,のもつ「美白効果」というメリット裏側には、「汚肌効果」のデメリットがあるわけです。 お肌が美白されるということは、お肌の血行が極端に低下していることになります。当然ながら肌デトックスは低下し、老廃物が皮膚組織や皮膚の下ににたまることになります。お肌に老廃物がたまるわけですから、当然ながらくすみ肌や黒ずみ肌の原因となるでしょう。またお顔にシミができた場合でも、とても消えにくくなるでしょう。なぜならシミの解消には、充分な血行が不可欠だからです。弊社の経験では、お肌の血行を改善すると、シミは消失したり薄くなります。グリチルリチン酸ジカリウムは、この真逆の効果があるということです。 大半の女性は、化粧品に美白効果をお求めであり、美白化粧品や薬用美白化粧品(医薬部外品)はとても人気のアイテムです。美白石鹸や美白化粧水や美白美容液など、ありとあらゆるスキンケア製品に及びます。それらの化粧品などにグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていて美白効果が大きく宣伝されている場合は、ご購入やご使用には慎重になるべきでしょう。後段にて述べますが、ましてやグリチルリチン酸ジカリウム配合の美白化粧品などは、本来長期連用すべきではありません。お肌に塗布してすぐにお顔が白くなるのであれば、それは間違いなく「偽美白効果」であり、長く使用すればするほど、そのぶんだけ大きな代償を支払う羽目になりましょう。 すっぴん肌を人に見せることができない! このようにお悩みの方は多いと思いますが、これを当たり前と考えるのも、いかがなものかとアルガアイは考えます。なぜなら化粧品成分に注意することで、すっぴん美肌もしくはナチュラルメイクで充分美しい方もおられるからです。もちろんグリチルリチン酸ジカリウム以外にも、お肌から美しさを奪い去る化粧品成分はあるでしょうが、グリチルリチン酸ジカリウムにはこのページには敢えて記述していない、致命的なデメリットがある疑いがあります。これにつきましては後段にて、記述したいと思います。 なお、グリチルリチン酸ジカリウム,配合品で実際にお肌のトラブルに見舞われた方の記事はコチラです。お肌の血行不良が原因で、お顔に浮腫が生じてしまい、可哀そうにエクボがセルライトにとって代わってしまいました。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) −4.GKUの致命的なデメリットと2大化粧品事故 そしてこのグリチルリチン酸ジカリウムには、もはやデメリット表現するよりは、致命的な危険性があります。前章の記事にて、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されたスキンケア製品の他の美肌成分がお肌に合わない時は、同化粧品成分がもつ抗炎症作用や抗アレルギー作用によって、お肌が守られることを書きました。お肌が弱い敏感肌やアトピー肌(アトピー性皮膚炎)にとっては、たいへん安心なように思えます。そういうことで敏感肌用化粧水などには、このグリチルリチン酸ジカリウムがよく配合されています。 しかしここが重要なことですが、グリチルリチン酸ジカリウムにお肌を丈夫にする効果が、あるわけではありません。グリチルリチン酸ジカリウムが配合されたシャンプー等ヘアケア製品で「優れた抗炎症作用」といったキャッチフレーズをよく見かけますが、グリチルリチン酸ジカリウムで強い体質を作り上げて、アレルギーに打ち克つということではありません。「優れた抗アレルギー作用」といったキャッチフレーズも同様で、頭皮に炎症を起こさない丈夫な頭皮に育てるわけではないのです。 むしろグリチルリチン酸ジカリウムはステロイド剤と同様に、外的から身を守る役割を果たすお肌の機能を弱体化して、生命を危険にさらす危険性さえもあります。 炎症もアレルギー反応も本来は、生命維持に欠かせない免疫作用です。身体に経皮摂取されては危険だから、アレルギー性皮膚炎などを生じさせて、アレルゲンや危険な化学物質などの有害物質を排除しようとするわけです。いわば身体に備わった、アラームや警告ランプなのです。グリチルリチン酸ジカリウムはこの免疫機能を抑制して、スイッチオフにしてしまうのです。この作用がグリチルリチン酸ジカリウムの、イチバン恐ろしい点です。 そして前章で述べた「偽美白効果」が発揮されるほどお肌が白くなるまでグリチルリチン酸ジカリウムが高配合されていれば、いとも簡単にアレルゲン等有害物質が、お肌をスルリと通り抜け経皮摂取されてしまう副作用が生じてしまうの危険性が、理論上成立してしまいます。それが具現化したのが、お茶石鹸(医薬部外品)による加水分解小麦アレルギー事故と、薬用美白化粧水(医薬部外品)のロドデノール白斑事故です。 これらのスキンケア製品の共通点は、グリチルリチン酸ジカリウムが配合されていて且つ美白効果が宣伝されている点です。もしこれらのコスメにグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていなかったら、これらの大惨事は発生しなかった可能性が高いと考えられるわけです。なぜなら危険物質がフリーパス化されずに、お肌に炎症などが生じることで、使用者はそれらの薬用石鹸や薬用化粧水の使用を中止できたと、容易に推察できます。とくに薬用美白石鹸の場合は、重篤なアナフィラキシーショックに陥るような、生命の危険にさらされた方がたくさんおられたと、聞き及びます。このようにグリチルリチン酸ジカリウムの偽美白効果を悪用することは、とても危険な行為なのです。 この偽美白効果の悪用については、厚生労働省においてこの薬用美白化粧水が医薬部外品として承認される途上で、グリチルリチン酸ジカリウムを配合した美白化粧水に対する懸念が、議事録に記録されています。もし偽美白効果の悪用を国が認めていなければ、この事故は防げていた可能性があるわけです。 二度あることは往々にして、三度あるものです。もちろん起って欲しくはありませんが、次はグリチルリチン酸ジカリウムと何の組み合わせで三度目の化粧品事故が起こるかと、懸念されるところです。グリチルリチン酸ジカリウムに関するこのあたりの危険性が本格的に議論されない限り、令和の御代でも同様の惨事が繰り返されることは、否定できないでしょう。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) ( 次章 へ) |
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