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GKU平成のまとめ 第5章
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( 前章 よりの続き) インターネット上での、グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)そのものや同化粧品成分配合化粧水等コスメに関する、さまざまな効果が宣伝されています。なかには「?」と思えるような、行き過ぎた宣伝文句も! しかしそのわりには、危険性に関する情報が非常に少ないのです。この章ではグリチルリチン酸ジカリウムに関する、いくつかの誤った情報や偏った情報を取り上げて、検証してまいりたいと思います。 << 目次 >> -1.GKUの保湿効果の真偽 -2.GKU配合シャンプーの効果 -3.GKUの黒ずみへの効果の真偽 -4.GKUがもつ解毒作用 -5.GKUの副作用はステロイド剤よりも軽微 -6.GKUにしみ取り効果やしみ防止効果あり? −1.GKUに保湿効果はある? グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)が保湿成分であるか否かに関しては、情報はけっこう混乱しているようです。たとえば大手化粧品メーカーさんを例にとっても、保湿効果があるとのご主張もあれば、保湿効果なしとするご主張もあるようです。 アルガアイ的に物事を考えれば、すなわち本質的なことから判断すれば、グリチルリチン酸ジカリウムは保湿剤ではありません。また保湿効果を狙ってグリチルリチン酸ジカリウムを化粧水等コスメに配合する化粧品メーカーも、まずないでしょう。その証拠に、グリチルリチン酸ジカリウムだけを保湿成分とした保湿ローションなど、今まで見たことがありません。グリチルリチン酸ジカリウムの配合目的は、あくまでもステロイド用作用による抗炎症効果や抗アレルギー効果であり、また美白効果が宣伝されている商材では偽美白効果を狙ったものです。 そもそもグリチルリチン酸ジカリウムに保湿効果があると言われ始めたのは、マメ科の植物の特性を過大解釈したものと推察されます。その特性とは、水分に乏しい荒涼とした環境の土壌であっても、根を地中深くまで伸ばして、水分を得ようとします。そしうして得た水分を、生体内にため込む力に優れている特性が、保湿効果と見なされた可能性があるようです。しかしその効果を「保湿効果」と呼べるのかということが、今回のテーマとなります。 グリチルリチン酸ジカリウムが体内に取り入れられた場合は、基本的は体内に水を蓄積しやすくなります。グリチルリチン酸ジカリウムを多量摂取した場合に発症する偽アルドステロン症の場合はまさに典型的であり、体内のカリウムを排泄させて、ナトリウム濃度を上げます。ご存知のようにナトリウムとカリウムは体内で拮抗するミネラルであり、体内でナトリウムが増えすぎると高血圧になり、身体がむくみます。要するに「保湿効果」ではなく、望ましくない「むくみ効果」である可能性が、非常に高いのです。(弊社アドバイザー医師に確認済み) 「保湿」と「むくみ」の違いを例えるなら、川と沼の違いといえるでしょう。川の水はいつも流動し、細胞に必要なさまざまな栄養を運んできて、老廃物を流し去ります。しかし沼の場合は、必要な栄養が届かないばかりか、よどんだ水は老廃物でどんどん汚れていきます。これは全身的な症状である偽アルドステロンでなくとも、同化粧品成分配合化粧水等コスメを塗布した場合は、局所的な浮腫として生じる場合があるようです。それが序章でご紹介した、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用石鹸を常用して発生した、セルライトを伴うデコボコ肌です。 弊社が経験する限りでは、ほんとうに潤っているお肌にはくすみもなく、透き通るような透明肌です。しかし塗布後にお肌がまっ白になるようなグリチルリチン酸ジカリウムが高配合された化粧水や薬用化粧水を長期連用した場合は、化粧ののりが悪くなったりお肌がくすんだり、そして既述のようにセルライトができる場合があります。このことから考えても、グリチルリチン酸ジカリウムの「保湿効果」は望ましい保湿効果ではなく、「むくみ効果」であると言えましょう。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) −2.GKU配合シャンプーで頭皮が健康? グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)を有効成分とする薬用シャンプーには、さまざまな効果効能が宣伝されています。毛髪に対する効果は除いて頭皮に対する効果に限ってみれば、おおよそ @炎症を抑える、A痒みを抑える、Bフケを抑える、C頭皮を健康に導く、といった感じです。これらの効果に関しては、次のようにいえるでしょう。 @炎症を抑える 炎症を抑えるということは、自己免疫機能を低下させて、人体に有害物質を経皮摂取させることになるデメリットも生じます。炎症の原因を特定し、早目に治癒させるべきでしょう。 A痒みを抑える これも@と同様で、痒みの原因を特定すべきでしょう。もし乾燥が原因であるなら、保湿対策が肝要であり、中毒性のあるグリチルリチン酸ジカリウムを長期間使用すると、だんだん効果がなくなって、やがては限界に達するでしょう。 Bフケを抑える 健康な頭皮であっても、適度なフケは出るものです。過度にフケが発生するのであれば、やはりその原因を早めに特定すべきでしょう。なお、グリチルリチン酸ジカリウムは肌代謝を低下させるため、フケが出にくくなるのは当然のことでしょう。 @ABの原因が、同じ場合がよくあるようです。それは合成洗剤(合成界面活性剤)に弱い体質の方で、ダメな方はまったくダメといった感じです。その場合は、合成洗剤であるシャンプーの代わりに純石鹸を使用すると、劇的に改善する場合があります。少なくとも頭皮の乾燥肌状態を、防ぐことが可能です。頭皮が乾燥すると、皮脂が過剰に分泌される場合もあります。純石鹸に関しては、別の記事をご覧下さい。おすすめの純石鹸も、ご紹介しております。リンスはクエン酸リンスを、おすすめしております。 C頭皮を健康に導く グリチルリチン酸ジカリウムの長期連用は、お肌に大きなダメージを与える危険性があります。頭皮が脆くなる危険性さえ、医師により指摘されています。ステロイド様作用により頭皮が糖尿病患者さんと似た状態となり、老化していく危険性でしょう。また頭皮を構成するたんぱく質を糖化させるため、頭皮が薄くなる危険性もあります。 以上のことから、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用シャンプーのご使用は、短期間に限ってのご使用が安全といえるでしょう。なお皮膚科に通院されている方は、純石鹸に切り替える場合は、必ず主治医の先生にご相談下さいませ。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) −3.GKUに黒ずみ改善効果ある? グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K)を有効成分とする薬用化粧水や薬用美容液に、黒ずみ改善があるとよく宣伝されています。お顔の黒ずみの他に、脇の黒ずみやお尻/ヒップの黒ずみやバスとトップの黒ずみ、そしてデリケートゾーンの黒ずみと、ありとあらゆる部位の黒ずみに対してです。そういった部位の黒ずみを気にしている方が、最近多くなっていることが影響しているかもしれません。 さて、そのグリチルリチン酸ジカリウムの黒ずみ改善効果に関してですが、改善効果はまずあり得ないことです。端的に申し上げれば、ウソです。もっと言えば、逆効果になる可能性が非常に高いと言えましょう。 具体的な事例としましては、ベビーグッズであるグリチルリチン酸ジカリウム配合のお尻拭きで、赤ちゃんのお尻が黒ずんでしまったと、弊社の複数のお客様より情報を頂いたこともあります。(詳細は後段にて) 第3章にも書きましたが、そういったグリチルリチン酸ジカリウム配合コスメや薬用化粧品を塗布することで、一時的に美白効果を得ることは可能です。しかし第4章の記述のとおり、偽美白効果が持続している間は新陳代謝が低下して、くすみや黒ずみをつくることになります。また第8章に記述したように、グリチルリチン酸ジカリウムには、肌を脆くさせたり老化促進の危険性があります。 化粧水をかえたら急に肌がくすんできた・・・。 そのようにお感じの場合は、お使いの化粧水の全成分をチェックするべきでしょう。もしその化粧水にグリチルリチン酸2K(グリチルリチン酸ジカリウム)が配合されていれば、その化粧品成分が皮膚の黒ずみの原因である可能性は、とても高いといえるでしょう。 グリチルリチン酸ジカリウムは、血行を低下させる化粧品成分です。お肌が病的に白くなるほど血行不全が生じる危険性が高いため、長期連用には注意が必要です。 化粧品/コスメにおけるグリチルリチン酸2Kの代表的な配合目的は、肌荒れの防止です。一般消費者の方々にはあまり知らされていないのですが、この場合の肌荒れとは、その化粧水等コスメに配合されている他の美肌成分がお肌に合わずに発症する、アレルギー性皮膚炎などです。裏を返せば、他に配合されている美容成分の安全性が高いのであれば、グリチルリチン酸ジカリウム配合の必要性はないといえます。 しかし化粧品メーカーとしては、大量生産でコストを下げるために、万人受けする製品を製造する必要があります。単純な配合だけでは消費者の目には魅力的な製品とは映らないため、全盛文中に話題の美肌成分などを散りばめて、できるだけゴージャスな雰囲気を作り上げる必要があります。しかし配合成分の種類が増えるれば増えるほど、アレルギー性皮膚炎等の肌トラブルの危険性は高まります。 そこで便利な道具として配合されるのが、このグリチルリチン酸2Kというわけです。グリチルリチン酸2Kにはステロイド様作用があり、血管を収縮させて血行を抑える作用があります。化粧水等コスメに含有されている美肌成分でアレルギー性皮膚炎が生じた場合は、塗布した部位に血行不全を生じさせることにより、その炎症を抑え込んだり軽微にする効果があるわけです。 血行不全が生じれば、お肌は病的に白くなります。しばらくすれば元に戻りはしますが、白くなっている間は血行不全のままです。この間は新陳代謝(ターンオーバー)は低下して、老廃物が皮膚内部や皮膚の下にたまったり、ひどい場合は皮下脂肪と複合化して、セルライト(浮腫)ができる危険性もあります。そして新しい肌細胞の生成も滞り、また必要な栄養もお肌に届きにくくなります。 このような状況下では、古い角質層がなかなかお肌から落ちずに、肌上にとどまることとなります。これが問題の、「くすみ」です。 以上のことから、グリチルリチン酸2K配合化粧水等でお肌がくすんできたのであれば、そのコスメのご使用を中止することが・最善の方法といえるでしょう。代替コスメとしては、できるだけ単純な配合の化粧水が、よろしいかと思います。パッケージや容器も、ゴールド色等煌びやかな色彩でゴージャス観を演出していない、おとなしいもしくは野暮ったいぐらいのデザインの製品のほうが、消費者に実直な傾向があるようです。もちろん例外も、あり得ますが・・・。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) ー4.GKUがもつ解毒作用に関する情報 グリチルリチン酸ジカリウムを配合した化粧水等コスメやシャンプー等ヘアケア製品の宣伝で、グリチルリチン酸ジカリウムの解毒作用を強調している文面をよく見かけます。そういった宣伝文句のなかには、まるでグリチルリチン酸ジカリウムが配合されているから、他の配合成分が悪さをしても、それを解毒する万能薬と受け取ってしまうような表現です。 確かにグリチルリチン酸ジカリウムが抽出される甘草は、中国では古来より“Great Detoxifier”とも称されていました。直訳すれば「偉大な解毒剤」となるでしょう。しかしこれは第2章で述べた、他の薬効成分または有効成分の働きを弱めるという一面にすぎません。すなわちグリチルリチン酸ジカリウムには、逆に毒を強める働きもあるということです。 第4章に述べたように、平成の御代に発生した2大薬用化粧品の各商材(お茶石鹸と美白化粧水)には、グリチルリチン酸ジカリウムが有効成分としてしっかりと配合されていました。もしグリチルリチン酸ジカリウムにあらゆる毒素を解毒する力があるのであれば、あのような大惨事は発生しなかったでしょう。 従いましてグリチルリチン酸ジカリウムに、過度な期待は禁物でしょう。むしろグリチルリチン酸ジカリウムの、他の有効成分または毒素を強める働きに注意をすべきでしょう。第4章にも述べましたが、もしそれらの商材にグリチルリチン酸ジカリウムが配合されていなかったら、大惨事は発生しなかったことが考えられます。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) ー5.GKUの副作用はステロイド剤よりも軽微 グリチルリチン酸ジカリウムのステロイド様作用は、ステロイド剤とは比較にならない程軽微であり、副作用は心配する必要がないといった情報を、インターネット上でよく見かけます。各グラム当たりの薬効については、確かにそう言えるかもしれません。しかし典型的なステロイド剤の形態は、穏やかな経皮摂取を目的とした軟膏です。多少重ね塗りをしたとしても、ステロイド剤の吸収が急激に上昇するわけではありません。 いっぽうグリチルリチン酸ジカリウムを配合した典型的な医薬部外品は、化粧水です。塗布すれば薬効成分は、ストレートに経皮摂取されます。しかも重ね塗りをすればするほど、限りなくグリチルリチン酸ジカリウムの吸収量は増大します。以上のことから、実際の使用上のことから考えれば、必ずしもステロイド剤塗布のほうが薬効が強いとはいえず、逆にグリチルリチン酸ジカリウム配合品のほうが強いこともあり得るわけです。 それを具体的に示唆する例として、アトピー性皮膚炎でのアトピーケアの実態に触れたいと思います。少なからずのアトピー性皮膚炎患者さんは、ステロイド中毒から解放されたいとの理由で、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水に切り替えます。いわゆる「脱ステロイド」です。 その結果、少なからずのアトピー患者さんは見事に脱ステロイドは成功するのですが、今度はグリチルリチン酸ジカリウム無しでは我慢できなくなってしまいます。いわゆる「グリチルリチン酸ジカリウム中毒」に陥いるわけです。もしそこで思い切ってグリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水の塗布をやめれば、当然ながらリバウンドが起こるわけです。 そのリバウンドのレベルは、結局はステロイド剤を塗布していた場合と同等という事例が多いようです。しかし同等制度におさまらず、なかにはステロイド剤使用時よりも、酷くなった事例があるともうかがいます。(弊社の手作り化粧水「アクア・ダルモール77ミネラル」にお問合せを頂戴したお客様より頂戴した情報等) この逆転現象は、軟膏と化粧水という形態の差に、起因すると考えられるようです。 そういうこともあってか、グリチルリチン酸ジカリウム配合化粧水のセルフメディケーションとしての使用を好ましくないとお考えのお医者さんも、少なくないようです。少なくともアトピー患者さんは主治医の先生にご相談のないままの、グリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水での脱ステロイドは、行うべきではないでしょう。疾病の治癒や改善は、主治医の先生との良好な関係により、実現されるものでしょう。 以上のことから実際の使用上においては、必ずしもステロイド剤に比べてグリチルリチン酸ジカリウムのほうがステロイド様作用/薬効が軽微とは、必ずしも言えないということです。つまりステロイド剤よりもグリチルリチン酸ジカリウム配合薬用化粧水のほうが、ステロイド様作用/薬効が強いこともあり得るということになります。 (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) −6.GKUにしみ取り効果やシミ防止効果あり? グリチルリチン酸ジカリウム(グリチルリチン酸2K/GKU)には、シミ(色素沈着)取り効果やシミ防止効果があるといった情報を、インターネット上の美容サイトや化粧品/コスメのオンラインショップでよく見かけます。はたして本当のことでしょうか? このグリチルリチン酸ジカリウムに関してシミ改善に関する効果がいろいろと書かれているようですが、最大公約数的な効果として、シミの原因となる炎症を抑える効果があるというのがその根拠のようです。確かにお肌に炎症が生じればシミができるというのは誤りではないでしょうが、ここには大きな矛盾点があります。つまり同化粧品成分には、シミ取り効果やシミ防止効果を求めるのは、間違いということです。 しみは色調により、茶しみ(茶色シミ)、こげ茶しみ(こげ茶色シミ)黒しみ(黒色シミ)、灰色シミ、青シミといったものがあるようです。これらのうちの灰色しみと青しみは、真皮の中に沈着していて、その他は表皮(基底層〜角質層)に存在すると言われています。 真皮の中に出来上がってしまった灰色のシミや青いシミは、通常は取り除くことが難しいとされています。しかし表皮の中に存在する茶色のシミやこげ茶色のシミや黒いシミは、弊社での経験でのことですが、不適切なスキンケアさえしなければ、比較的簡単に消えたり薄くなるようです。なぜなら基底層から角質層にかけては、健康なお肌ではターンオーバー(新陳代謝/肌代謝)が活発であり、シミは垢とともに排出されることになるからです。 この大切なお肌のターンオーバーを阻害してしまう、シミ改善の大敵ともいえる化粧品成分があります。その代表格ともいえる美容成分が、じつはこのグリチルリチン酸ジカリウムなのです。この化粧品成分配合化粧水や美容液等コスメを使い続けると、まちがいなく色素沈着の改善は遅れます。あらたなシミはまた発生してくる可能性があるわけですから、結局お肌はシミだらけになってしまう危険性があるのです。 弊社は手作り化粧水の材料「アクア・ダルモール77ミネラル」を販売している関係上、肌トラブルでお悩みのお客様からさまざまな体験談や情報を頂戴いたします。シミでお悩みの方でグリチルリチン酸ジカリウム配合コスメをお使いの方は、決して少なくないのです。弊社のおすすめレシピで出来上がった手作り化粧水を使い始めてから、シミが薄くなったり消えてしまったお客様は、たくさんおられます。これは弊社製品の効果というわけでなく、「脱グリチルリチン酸ジカリウム」をした結果というわけです。 以上のようにグリチルリチン酸ジカリウムは、シミ対策にはなり得ません。シミでお悩みであれば、まずはグリチルリチン酸ジカリウム配合コスメの使用を、中止すべきでしょう。 ( 次章 へ) (ブログ分割記事 ココログ/はてな/アメブロ/Blogger) |
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