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正しい昆布のヨード含有量は5mg/g
〜ワカメの10倍のヨード含有量〜
(「毎日海藻を食すると発がん」のまとめは
コチラ
)
日本ではよくコンブのヨード含有量は、グラム当たり1.31mgといわれています。これは厚生労働省が、研究等に採用している数値です。(
例
) 第16項の表では、「五訂 日本食品成分表 食品成分研究調査会編 参考資料:「医歯薬出版」のデータより引用」としながら、コンブ100gあたり131000μgのヨード含有量と、研究に利用しています。(=1.31mg/g) また国民向け一般情報としても、この数値を採用しています。
このように厚生労働省が実質的にこの数値をオーソライズしてしまっているために、「1.31mg/g」という数値は、正しいものと認識されてしまっているようです。しかしこの数値はきわめて低すぎる、または分析が適切でなかった可能性が高いもので、平均的なコンブのヨード含有量から大きく乖離しています。
正しい数値は、滋賀県立大学さんの
ホームページ
に掲載されています。同ホームページによれば、コンブのヨード含有量は平均で5mg/gです。
別の記事
にも書きましたが、フランスのラミナリア・ディギタータ(Laminalia Digitata)という真昆布の近似種は、だいたい5mg/g前後です。私が持っている資料では、最高は8mg/gです。ほぼ整合性がとれていているでしょう。
これは先ほどの
別の記事
にも書きましたが、フランスではヨードはコンブは厳しく規制されています。ヨード含有量が多すぎるからです。コンブ以外の食用海藻は5mg/g以下とされ、コンブのみが6mg/g以下とされています。ヨード含有量が6mg/gを上回るコンブは、フランスでは食品衛生上認められないため、化粧品用途にまわされます。
ここで注目していただきたいのは、なぜコンブのみを6mg/gと別扱いにしたのかということです。もし食用コンブのヨード含有量の上限を5mg/gと定めてしまったら、多くのコンブが食用に不適合となってしまいます。言い換えれば、ヨード含有量5mg/gを上回るコンブは、当たり前のようにたくさん存在するのです。採取する季節によっては、全量アウトになる可能性もあります。
さらにコンブの摂取量も厳しく制限される等、とにかくコンブの摂取には注意を払うようにと、国民への指導がなされています。昭和の時代の日本では「昆布は栄養豊富。しかし食べ過ぎると毒。」と、注意をされたものでした。これが食用海藻文化の、日本人の知恵でした。
しかし今ではこの「1.31mg/g」という数値が独り歩きして、ヒジキ(0.5mg/g〜1mg/g)とたいして変わらないヨード含有量だとさえも、誤認されてしまっているのです。これが結局はコンブを甘く見くびり、一部の海藻ファンにおいしいからとコンブを大量に食するという結果を招いているのではと考えます。
別の記事
にも書きましたが、WHOより「日本人はヨード摂取しすぎだ!」と非難され続けてきました。「日本人には日本人に適した食文化がある。余計なお世話だ。」と言いたくもなります。しかしこの非難の根本をただせば、この「昆布ヨード含有量:1.31mg/g」なのではと、私は思えてきます。
乾燥体換算でざっくりとですが、ワカメのヨード含有量はコンブの1/10で、海苔は1/20、ヒジキやもずくは1/5です。今回の「ワカメやコンブなどの 海藻をほぼ毎日食べる40代以上の女性は、あまり食べない女性に比べて、 甲状腺が んの一種になるリスクが高まるとする研究結果を厚生労働省の研究班がまとめました。」の研究発表のように、10倍もの差があるものを同列に扱う自体、無理のあるお話(=ナンセンス)と思います。
(追記)
日本に輸入される食用海藻は、食品衛生法違反により、積み戻し処分を受けることがあります。「二酸化硫黄」に汚染されている例が多く、検疫所では厳しいチェックを受けます。
二酸化硫黄とは、わかめ等が変色するのを防ぐために、添加される場合があります。また海藻を重油を燃やして乾燥させるという荒っぽい製造方法が報じられたことがありましたが、燃焼ガス中に発生する二酸化硫黄が大量に、海藻に付着する場合もあります。
別記事
にも書きましたが、この二酸化硫黄は呼吸困難を引き起こすこともある、危険な毒物です。検疫所で100%防ぎきれるものではありませんので、輸入ワカメ等には消費者も注意をはらう必要があると思います。包装を開けたら息苦しくなった・・・。その場合は二酸化硫黄による可能性があります。
また一方、これはあまり知られていないことですが、日本から輸出された食用海藻が、ヨーロッパで積み戻し処分を受けることがあります。もう何年も前に見た資料でよく覚えていませんが、たしか昆布のヨード含有量であったように記憶しています。とにかくEU諸国は、日本の海藻に目を光らせています。昆布のヨード含有量に関する日本の甘い評価に、警戒感をもっていたからともされています。
これはあの原発事故後の、「食品に含まれる放射能の暫定基準値」が定められた事に対する、各国の対応と似ていると思います。「外国は過敏になっている。日本の品質を誤解している。各国に理解してもらうように申し入れる。」と国は動いていましたが、各国は拒みました。
各国の対応は、当たり前のことであったと思います。食品の安全基準を下げてしまった、日本という国自体が、信用できなくなってしまっていたからです。暫定基準値はそのまま、輸出される食品にも反映されます。暫定基準値を設定しなかったら、もっと状況が違っていたかもしれません。したがって日本ではコンブのヨード含有量も、正しく評価されるべきと思います。
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