日本アトピー協会の会報「アトピーなう」にてご紹介頂いた旧手作り化粧水キット「アクア・ダルモール77」について

アトピー性皮膚炎の患者会であるNPO法人日本アトピー協会様の会報「アトピーなう2010年9-10月号」にて、旧手作り化粧水キット「アクア･ダルモール７７」をおススメ品として紹介していただきました。ただしおオススメ品であっても、同協会が賛助会員の製品だけに付与する推奨品（推薦品)とは異なりますので、その点だけはお断りをさせて頂きます。（弊社は非賛助会員）この誌面で掲載されるのは、同協会の賛助会員さんの製品のうちで、同協会の推奨品（推薦品）が通例です。しかし非会員の製品でも役立ちそうな優れた製品は会報で紹介すべきとの理事長さまの方針により、大きなスペースでご紹介して頂きました。

掲載当時の製品は右の写真のようにキット（セット）としての販売でしたが、法令順守の観点より、自由性をもたせた個々の販売に切り替えております。少々複雑で恐れ入りますが、旧キットは現行品「アクア・ダルモール77ミネラル」の「おすすめレシピ」に相当します。

ご不明の点がございましたら、弊社へお問い合わせ下さいませ。

電話　0794475616

なお記事の掲載記事の内容に関しまして、ご注意して頂きたい点がございます。冒頭の「アトピーの方にはお肌に合ったローションがなかなか見つかりません。」との文章は、アクア･ダルモール77がアトピーケアに適している等のイメージを、結果的には連想させてしまうようです。しかし同製品は決して、アトピー改善や治療を目的とした製品ではございません。本製品の使い心地や価格の妥当性、そして安全性に対する姿勢等が評価されて、同誌に掲載されただけのことです。アトピー肌の患者様がお使いの場合は、まずは主治医の先生とのご相談されることを、強く推奨いたします。お医者さまとの良好な関係は、疾病の治癒・完治へのイチバンの近道です。そういう意味で弊社では、主治医の先生への無断のご注文は、恐れ入りますがまったくお受けできかねます。

その他の大事な点ですが、手作りにおける他の化粧品成分の配合は、もちろん購買者様の自由であるべきです。しかし以下の成分の配合にはかなりの危険性が懸念されるため、まったくおススメしておりません。

危険１
グリチルリチン酸２Ｋ（グリチルリチン酸ジカリウム/カンゾウエキス）

甘草由来のステロイド様作用のあるこの化学物質は、ステロイド剤よりも薬効は緩やかとされているものの、同程度の抗炎症効果を得るためには結局はステロイド剤と同様の副作用やリバウンドが不可避なばかりか、ステロイドよりも重症化する場合もあるようです。軟膏よりも液状の化粧水ほうが薬効成分を急激（多量）に皮膚に浸透させやすいといった危険性が、影響している可能性があります。また、手作りゆえにグリチルリチン酸２Ｋを高濃度に配合することも可能となるため、身体への悪影響が強く懸念されます。何よりも大事な点ですが、漢方薬の常識ではカンゾウ（甘草）の長期連用は、まったくのタブーとされています。そしてこれはあまり議論されていませんが、今世紀に発生した加水コムギタンパクアナフィラキシーショック事故を起こしたお茶石鹸（医薬部外品）と、ロドデノール白斑事故を起こした薬用化粧水（美白化粧水/医薬部外品）の両製品には、グリチルリチン酸２Ｋが有効成分として高濃度で配合されていました。すなわち、グリチルリチン酸がこれらの健康被害の副因であった可能性が高いと考えられます。こういった点も考え合わせれば、同成分の不使用は賢者の選択と言えるでしょう。

危険２．
天然防腐剤（ローズマリー葉エキス・グループフルーツ種子エキス・ヒノキチオール等）

防腐剤であるパラベンやフェノキシエタノールに環境ホルモンの疑いがあるという理由により、天然由来の防腐剤を配合して防腐効果をもたせようとする方は、決して少なくありません。これは「天然由来＝安全」という、理屈に基づくものです。じっさい最近まで日本の公的機関も「天然由来＝安全」という立場を堅持し、天然由来成分に対する安全性テストはほとんど行われませんでした。しかし「天然由来＝安全」といった理屈には、何の根拠もないわけです。米国などでは天然物由来の成分による重篤なアレルギー事故などが報告されており、ＦＤＡ（米国連邦医薬局）が国民に、「植物には固有の危険性がある」と注意を呼びかけているのが実態です。日本でも天然由来成分の安全性に関するデータ取りも本格化してきたようですが、まだまだ不十分な状態です。したがいまして安全性の担保のない天然由来成分で防腐対策をすることは、あまりにも危険と言わざるを得ないでしょう。（決してパラベンを肯定するわけではありませんが、弊社の経験上では、パラベン配合品による肌トラブルはほとんど聞かないのが実情。）そのためにもオススメレシピでは、冷凍冷蔵庫での保存を推奨しております。くれぐれもこのあたりの点は、どうか十二分にご注意下さいませ。

「なお同協会は、信頼の高い多くの皮膚科のお医者さん等と連携しながらアトピー患者さんを支援している、非営利の患者さん団体です。アトピー性皮膚炎でお悩みでしたら、どなたでもご相談できます。スキンケア製品/保湿剤や洗浄剤/洗濯用洗剤の他にも、さまざまなお役立ち情報が蓄積されています。アトピー性皮膚炎でお悩みでしたら、お一人でお悩みになられるよりも、同協会をご利用されてはいかがでしょうか。」

【追記】弊社とご懇意にして下さっていた同協会の理事長様が、2014年11月にご逝去されました。（詳細はアメブロ）奥様がアトピー性皮膚炎に悩まれていることをきっかけとして、前理事長様が設立されたのが、同協会でした。前理事長様は、あくまでも患者さんの立場に立ちながらも、第三者としてバランスのとれた運営をされていて、さまざまな分野・業界への信頼がございました。弊社も例外ではございませんでした。

弊社のお客様は自称「超敏感肌」方が多く、製品づくりには弊社アドバイザー医師（代替医療分野でとても有名な先生）からのご助言のほか、前理事長様から貴重な情報は欠かせないものでした。またお肌が弱いお客様からトータルサービスとして製品以外の情報提供、たとえば石ケンなどについての情報を弊社が求められることも多く、牛脂の石ケンが肌にイチバン優しい、液状よりも固形が優しい等といった、とても貴重な情報なども前理事長様ぁら頂いておりました。

当サイト内では情報館を設けており、そこでは純石鹸に関する一連の記事（高アクセスで人気）を書いておりますが、そのベースは理事長さんより頂いた情報をもとに、弊社でまとめたものです。（現在お客様から洗顔用や浴用の石鹸を紹介してほしいと言われれば、牛脂が限度まで配合されていて且つエデト酸やエチドロン酸等の危険性の高いキレート剤無添加の桶谷石鹸さんの「アイゲン」を推奨、入手困難な場合は次に牛脂の配合量が高そうな「シャボン玉石鹸浴用」を推奨、台所用ならねば塾さんの「白雪の詩」を推奨」）

弊社と同協会との交流は、前理事長様を通してのものでありました。そのため同協会の現状に関しましては、もはや不明に近い状態です。したがいまして上記のカッコ内の文言につきましては、2014年11月以前のこととさせて頂きます。患者さん団体は運営者により、大きく変わる場合がございます。同協会にご興味がございましたら、患者様ご自身でお確かめ下さいますよう、お願い申し上げます。なお故人を偲びカッコ内の文言は、そのままとさせて頂きます。

なお、患者様が東日本にお住まいの場合は、化学物質過敏症支援センター（CSSC)をお薦めいたします。同センターさんは化学物質過敏症に限らず、現代になって蔓延してきたアトピー等疾病の患者さんも、対象としています。また運営にあたられている理事長様は、もちろん健常者の方です。とても温かい方で、他の患者さん団体との繋がりだけでなく、人的交流では生協さんとのつながりも強いようです。じつは同センターの理事長様は、日本アトピー協会の前理事長様に、ご紹介頂いた方です。これらの情報が、皆さまのご参考になれば幸甚です。