しかしそのシステムにのりにくい業者の立場もあえります。とくに栄養機能食品の対象外の成分を主体としたサプリの場合です。特定保健用食品の許可やJHFAマークの認定を受けるためには、莫大な費用が必要です。その費用がない場合は引き続き、『いわゆる健康食品』と侮辱ともとれる言葉に甘んじなければならないわけです。こうした状況を憂いているのが、米国商工会議所が後押ししているNNFAジャパンとよばれる、弊社も参加させていただいている業界団体です。同団体は『いわゆる健康食品』という言葉を不当ととらえ、サプリ業界全体の地位向上と法整備を、厚生労働省に訴求しています。その最たる提言は、『条件付特定保健用食品』でしょう。たとえばある成分の効果が科学的に明らかであるならば、含有量が一定の基準を充たした商品であれば、疾病のリスク低減を謳ってもよいのではという主張です。いわゆる“Evidence Based Supplements”で、直訳すれば根拠に基づくサプリというものです。これであれば、莫大な開発費用も必要としません。これにより『いわゆる健康食品』の範疇を大きく縮小でき、サプリ全体が大きく改善できるというわけです。さらに同団体はその活動内容から、混合医療などのこれからの医療の変革を見据え、混合医療などに対応できるサプリも視野に入れているようです。