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神戸検疫所で耳にしたとても怖いお話
危険な食品原料の輸入は完全に阻止できない!
読者のみなさまもご存知のように、食品や食品原料などを輸入するためには、厚生労働省の出先機関である検疫所といういわば関所を通過しなければなりません。弊社も海外から食品や食品原料を輸入する企業のひとつですが、海外から食品(原料)を輸入するためには、高い安全性の根拠を検疫所に提示しなければなりません。弊社の場合も例にもれず、厳しく吟味を受けることとなります。厳しいと申しましても、決して不条理な要求を受けるわけではありません。要求される内容は、「ご尤も!」とうなずけるレベルのものばかりです。事前に安全性などを示す資料などを海外から入手して用意しておけばよいわけです。人様に食していただくわけですから、安全性を確保するということは普通に考えればまったく当たり前のことですが、全ての輸入業者がそうであるわけではないようです。これからお述べることは、職員さんからうかがった恐いお話です。
私が輸入の相談のために、検疫所におじゃましていた時のことです。職員の方が、「とくに最近、得体の知れないような健康食品の原料を持って来て、『これを輸入してもいいですか?』という業者さんが多い。」と、愚痴にも近いようなことをおっしゃられたのです。私は興味がありましたので、その職員さんに詳しくうかがいました。輸入のための事前の相談はそういった健康食品の原料についてのことが多く、驚いたことにそのうちの半数以上の業者は、組成や安全性を示す資料を何ら持ち合わせていないらしいのです。もちろんそういった原料には輸入許可はおりませんが、問題は安全よりも目新しさや商品化のスピードが優先されているという風潮です。
健康食品の原料供給業者や原料メーカーは、日夜新しい素材を探し求めています。そして新しく興味深い素材が開発されたり見つかれば、安全性を確認するなどの手続きを踏襲します。また場合によりましてはそれまで医薬品成分であったものが、食品への使用の許可が出たりもします。そのような経緯を経て人気成分が配合された商品も市場でブレイクするわけです。そして大きな問題はその時から始まります。たちまち原料が不足状態におちいり、そのときに原料供給業者にあらたな利益機会が生じるわけです。原料供給業者は海外からの輸入しようと動きます。流行に乗り遅れないに、なりのスピードが求められます。場合によりましては、それまで一切コンタクトしたことのない海外の原料メーカーとの、初めての取引となるわけです。人様に食していただくわけですから、通常であれば原料そのものの安全はもちろんのこと、その原料メーカーの社風もしっかり確かめなければなりません。しかしブレイクしてしまった市場は、そのような余裕を与えてくれないわけです。
検疫所で吟味されるのは最低限のことだけで、安全性の低い(危険な)原料を完全にブロックするのは不可能です。食品は医薬品と違って法的規制が緩いため、業者が自主的に時間と労力をかけて安全性を確保しなければ、今後も事故が起き続ける性質のものです。たとえ輸出地の業者がウソをついていたとしても、輸入者側に安全性を確かめる心構えがあれば、ウソのほころびが生じ危険性が見えてくるものなのです。しかし安全性をみずから確かめるよりも新しさやスピードが優先されるといった、安全性が置き去りにされる風潮は大変怖くなります。この時点ではまだ、サプリ消費者であるみなさんには、ピンとこないかもしれません。そのような原料がどのような状況下で、タブレットやかカプセルとして出来上がるかを是非とも知っていただきたいのです。
サプリメントや健康食品を、ネット上や店頭で販売する業者は、日本にはたくさんございます。自社の工場で製造する業者から、自社に工場をもたず受託生産業者に製造依頼して自社ブランドとして販売する業者といろいろです。受託生産業者とは、カプセル詰めやタブレットに仕上げる会社です。以下のことがらは、実際私が今までに耳にしたことなのです。
1.原料の仕入先は、自分の会社より大きな企業にするようにしている受託会社さんがある。何かあった時には責任をとってもらえるというのが理由。
2.知らずに医薬品成分を含んだ原料を使用した商品を市場に出してしまい、新聞に会社名が載るぐらいの失態をおかしてしまった受託業者さんに対する業界のいくつかの企業さんの評価は、「運が悪かった!」ということであったということ。
受託生産会社での原料の受け入れ検査では、ばい菌に汚染されているか否かという検査をするぐらいが一般的です。有害物質や医薬品成分を検出する検査などは行いません。行わないというより、完全に行うことは不可能でしょう。表現が不適切かもしれませんが、『運まかせ』のところもあるのです。確かに何か事故が発生した時、仕入先に損害賠償を求めることもでき、受託生産会社として存続は可能でしょう。しかしその時消費者であるあなたが既にこの世の方でなくなっている可能性もあるわけです。2005年に発生した未承認医薬成分入りCo10事件などは、まさにその危険性が具現化したものと言えるでしょう。私も業界の一員としまして、サプリに対する心配を過度にあおりたくはありません。しかしこのようなことが、サプリ消費者であるみなさんをとりまく環境であることを、是非ともご認識いただければと思います。
検疫所では消費者みなさんの日々の食事の安全確保のために、職員の方々が日夜骨をおられています。しかしそれでも上述のように、危険なものを完全にブロックすることはとても困難なことです。このような実態ですから「皆さんの身を護るのは皆さんご自身!」だと申し上げても過言ではないでしょう。聞きなれない原料が使われている場合などは、しつこいぐらいに弊社を含めた私たち業者に問い合わせていただくぐらいの姿勢が、これから当分の間消費者のみなさんには必要だと思います。ためしに原料の原産地なども問い詰めてみて下さい。原料の原産国を答えられないということは、安全性に対してあまり注意を払っていないと推測できるからです。消費者であるみなさんが疑いの目で商品を吟味することによって、ある程度健康被害は防げるのではと、サプリメントの企画・販売に携わる私は思います。
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